GUI基調で使いやすい初中級DB ついにグラフが作成可能に
FileMaker Proは、個人、中小・中堅企業向けのカード型データベースシステムです。情報量が増えて、Excelでは扱いにくくなった顧客・製品情報の整理や仕事の履歴管理、住所録などの用途に最適です。大企業でもグループ内の資料共有程度なら、利用に適しています。スクリプトやプログラミングの知識が無くともGUIでカスタマイズができます。Windows・Macの両方に対応しています。
FileMaker ProはMicrosoft Accessとよく比較されます。Accessも個人から中規模組織での運用に適していますが、データベース設計スキルなどの面から導入の敷居は少々高くなります。FileMaker Proの魅力は“導入のしやすさ”でしょう。「社員名簿を作りたい」「資産管理をしたい」など目的が決まったら、すぐにデータベースを作成し、使い始めることができます。
起動後に表示されるナビゲーション画面に従って適切なテンプレートを選べば、データベースを簡単に作成することができます。テンプレートは人材管理や備品台帳、家計簿など日常業務や生活で役立つものが30種類ほど用意されています。もちろん、テンプレートを使わずにデータベースを新規で作成したり、Excelからデータをインポートして使うことも可能です。
FileMaker Proでは、テンプレートから作成したデータベースに任意のフィールドを追加したり、レイアウトを変更することもできます。カスタマイズに必要な機能はツールバーからアクセスできるので、データベースやSQL、スクリプトなどに関する知識がなくても、ワープロ感覚で編集することができます。逆に、プログラミング技術がある人にとっては融通が利かないように感じられるかもしれません。
かつてFileMakerはスタンドアローンでの利用が中心のデータ整理ソフトでしたが、最近ではネットワーク経由の同時接続も可能になっています。Ver.11では、同時接続ユーザー数は9人まで対応し、Webでの公開機能も強化されました。また、Excelに頼らず内部でグラフを作成できるようになっています。 FileMaker Proは、ワープロ感覚の使いやすさと、業務管理にも使える充分な機能を兼ね備えたデータベースソフトです。専任の管理者がいなくても使い始めることができるので、初めて導入するデータベース製品として最適です。